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思ったことをつらつらと

思ったことをつらつらと書いていこうと思います

排除アートは何のためにあるのか。

ベンチを占領するホームレスを排除するための、

座りにくいベンチを排除アートというそうです。

たとえば、お尻をつける部分がたいらじゃなく傾いてたり、 

長椅子なのに、1人分ごとに区切りがあったり。

(これはベンチに寝るのを防止するためです) 

 

ホームレスだけじゃなくて、ベンチに座りたい人全員を排除していると思うし、

そんなの設置するくらいならなくしちゃえよとも思います。

そしたら、何でなくしたんだ!という苦情が出てくるんでしょうね。

実際、バス停のベンチを占領するホームレスがいて、ベンチをとっぱらっちゃったという事例もあります。

 

過労死が叫ばれる昨今、公共の場所でさえも休みづらくなりつつあります。

 

 

ホームレスに関わる仕事を2年していた私の視点で、

そもそも何でこんな排除アートが生まれたのかというお話をします。

 

 

排除アートができるまでの流れを説明したいと思います。

 

ある公園にホームレスがいるとします。

地域住民などからホームレスがいるんだけどどうにかしてくれない?という声が役所、あるいは公園事務所などに届きます。

それを受けて役所や公園事務所の人が現場を見に行きます。もちろん、公園事務所は公園内を巡回しているのでホームレスの事は把握しています。

 

役所や公園事務所の人がホームレスに会えたら福祉の相談の案内をします。

 

ここで、ホームレスから脱ホームレスになるための道を簡単に紹介します。

 

・自分でアパート等の資金を貯める。

ビッグイシューを売ったり、廃品回収や、日雇い労働で頑張る。

※ほぼ無理ゲーと思っていいでしょう。

・自立支援センター(おそらく大都市にしかない)

→衣食住を提供し、就労支援もしてくれる施設。

就職して、1人暮らしをしてもらうことが目標なので定住不可能。

生活保護(居宅、施設、入院)⇒身辺調査有。

居宅:みなさんが想像するアパートで独り暮らしをするもの。

施設:たいていのホームレスは施設保護になる。早寝早起き、三食食べるなど一般的な社会生活に慣れ、自立することが目的。明確な入居期限はない。

入院:心身ともに治療しなければならない場合。

(もし苦しんでいるホームレスを見かけたら救急車を呼んでください。本人及び家族に経済力がなければ、入院費は生活保護のお金から支払われます)

 

ベテランのホームレスはこんな制度があることはよく知ってると思います。

福祉の制度を知っているのに、どうして脱野宿に踏み切らないのかというと

 

・就労意欲が低い(実際、企業で就労しなくても生きていけてるわけですし)

・集団生活をしたくない

・施設保護になった場合、ほぼ飲酒禁止

・国の世話になりたくない

 ・精神疾患があり、正常な判断能力に欠ける

 

という理由があります。

つまり、今ある選択肢の中だったらホームレスを選ぶ、という人が多いんです。

適切なたとえではないですが、イメージとしては

引きこもりに学校へ行け、ニートに定職に就けというようなものです。 

今、本人は居心地がいいと思っているのに、どうして居心地が悪い(かもしれない)環境へ行かなければならないのでしょう?

 

というわけで、強制的に生活保護等を受給させるのも難しい。

でも住民からの苦情もある。

 ・・・解決策がない。

 

どうしよう?

そうだ!座れない仕組みのベンチを作ろう!

これなら住民にいなくなったと報告できる!

今後、ホームレスが来る心配もない!

 そうなると、もう苦情が来ることもない!

 

というわけで、排除アートが生まれました。

この排除アートは、ホームレス排除ではなく、

それぞれの管轄からホームレスを排除するためにあるものなのです。

端的に言うと、ホームレスの全体数は減らなくてもいいから、自分の管轄の場所のホームレスが排除されればいいのです。

 排除アートに踏み切っている人たちも、こんなのいたちごっこだって分かってます。

苦情を受けた行政がホームレス対策をしっかりすればいいじゃんという話ですが、そうするとそこにホームレスが集まっちゃって、住民の皆さんが払っている税金がたくさんホームレスに使われるのです。

すべての住民がこれに納得できるわけではないですしね。

 

ちなみにですが、ホームレス歴の浅い人の場合、

これらの情報を知らないことが多いので、

寝る場所もなく途方に暮れ、役所に相談に行き、そのまま脱ホームレスの可能性も広がります。

 

もう1つちなみに、ホームレスになった場合、

昨晩寝た場所の住所の役所の生活支援課に相談に行ってください。